武蔵野線の他路線接続駅について
平成30年度入学 旭アサ
1. はじめに
東京郊外の環状路線である武蔵野線には、東京都心から放射状に伸びるJR・私鉄各線と交わる箇所が多数存在する。そこで本稿では武蔵野線の他路線への接続駅について述べる。
武蔵野線の205系。(南越谷駅 2019.04.08)
2. 武蔵野線の乗り換え駅
『東京時刻表』に掲載されている自社・他社接続駅を以下に列挙し、各駅の乗り換えについてその概要を述べる。武蔵野線の列車の多くは京葉線に直通し東京駅にも乗り入れるが、本稿では線路名称を重視する立場をとり、西船橋駅から府中本町駅の区間について述べる。
(1)西船橋駅
総武線各駅停車、地下鉄東西線、東葉高速鉄道が接続する。総武各停と東西線は同じ平面にホームがあり、その上に武蔵野線および京葉線のホームがある。総武線快速は西船橋駅には停車せず、3つ前の市川駅、隣の船橋駅に停車する。1・2番線ホーム(総武線各停津田沼方面)からは高速通過するE217系や成田エクスプレスを眺めることができる。また少々離れてはいるが京成西船駅にも徒歩で乗り換え可能である。
西船橋駅4番線ホーム(総武線各停三鷹方面)にある乗り換え表示。奥に見えるのは東京メトロ東西線の車両とホーム。(西船橋駅 2019.04.08)
(2)東松戸駅
北総鉄道、成田スカイアクセス線(京成成田空港線)に乗り換えが可能である。北総鉄道線から都営浅草線・京急線に直通する各駅停車やアクセス特急、朝夕のみ走る特急といったスカイライナーを除く全ての列車が停車する。
(3)新八柱駅
新京成電鉄に接続する。新京成電鉄は全列車が各駅停車であるのでもちろん新八柱駅にも停車する。
(4)新松戸駅
常磐線各駅停車に接続する。また流鉄流山線幸谷駅にも乗り換え可能である。常磐線快速は新松戸には停車せず、新松戸の前後では松戸・柏に停車する。もちろん、特急ひたち・ときわも通過する。
(5)南流山駅
首都圏新都市鉄道(つくばエクスプレス)線に接続する。普通、区間快速、快速の全ての列車が停車する。
(6)南越谷駅
東武スカイツリーラインの新越谷駅に接続する。接続可能であるが駅名が互いに異なるので注意が必要だ。スカイツリーラインは武蔵野線をまたぎ越している。新越谷駅には普通、区間準急、準急、区間急行、急行が停車するが特急は通過する。
南越谷駅改札付近にある、東武スカイツリーラインへの乗り換え案内表示。(南越谷駅 2019.04.08)
(7)東川口駅
埼玉高速鉄道に接続する。埼玉高速鉄道は東京メトロ南北線・東急目黒線日吉まで直通している。
(8)南浦和駅
京浜東北線に接続する。湘南新宿ラインや上野東京ライン、宇都宮線、高崎線の列車は通過する。
南浦和駅4番線ホームより、高速通過するE233系+E231系。奥に見える高架線が武蔵野線用ホーム。(南浦和駅 2019.04.08)
(9)武蔵浦和駅
埼京線に接続する。各駅停車・快速・通勤快速の全列車が停車する。武蔵野線の上を埼京線と東北・上越・北陸新幹線がまたぎ越している。
(10)北朝霞駅
東武東上線に接続するが、東武側の駅名は朝霞台駅である。普通、準急、急行、快速、川越特急が停車するが、TJライナーは通過する。
(11)新秋津駅
西武池袋線に接続するが、西武の駅名は秋津駅である。各駅停車、準急、快速、通勤準急は停車するが、通勤急行、快速急行、特急、S-TRAINは通過する。
(12)西国分寺駅
中央線に接続する。特急のみならず中央特快も通過する駅である。
(13)府中本町駅
南武線に接続する。各駅停車、快速ともに全列車が停車する。
3. おわりに
これまで武蔵野線の他路線接続駅について見てきた。こうして見てみると、優等種別が通過してしまう他路線も少なからずあることがわかる。快速等に乗り換えられないのには若干不便さも感じるが、西船橋駅や南浦和駅では急行線を高速で走り去る列車を観察できるので鉄道好きにとってはある意味良いかもしれない。また、接続駅でありながら会社によって駅名が異なるため、接続可能であるかが分かりにくいと考えられる駅もある。こうした問題に関しては今後の検討を必要とするであろう。
4. 参考文献
『コンパス時刻表 4月号 臨時増刊 マイライン東京時刻表 2019年』(交通新聞社)
*写真は全て筆者が撮影した。